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医療講演・メディア記事

なるほど健康講座15「スポーツ障害(1)」

大沼 寧 山形徳洲会病院 整形外科部長

前回まではスポーツ外傷について足関節ねんざを例に挙げ、応急処置と早期スポーツ復帰のポイントについて説明しました。今回からは慢性の症状を有するスポーツ障害についてお話しましょう。

スポーツ障害は繰り返されるスポーツ動作によって引き起こされます。アキレス腱炎、ジャンパー膝、オスグッド病、シンスプリント、腰痛、野球肘などが代表的な疾患として挙げられます。
症状と付き合いながらスポーツを続けることが一般的ですが、痛みに耐えて無理を続けると大きな問題を生じることもあります。特に成長期のスポーツ障害では関節に不可逆性の変形をもたらすことがあるので注意が必要です。また無理に練習を続けると、改善に長期間を要する疲労骨折を生じることもあります。

危険信号を見逃さずに

痛みは体が発する危険信号です。危険信号(表1)が黄色から赤色に変わったら、練習を休む勇気を持ちましょう。危険信号を無視して練習を続け、重要な大会の直前に症状が悪化してしまうといったことのないようにしたいものです。
私自身、体の危険信号を無視してスポーツを続けた結果、腰椎(ようつい)疲労骨折や免疫不全による顔面神経麻痺を生じてしまい、大事な大会に出場できなかったという苦い経験があります。
スポーツをハードに行っている方は、休みを取るのも練習のうちと考え、適切な休息を取りましょう。どんな有効な練習より休息がコンディション向上に最も効果的なこともあります。

スポーツ時の体が発する危険信号

日ごろから体のケアを

スポーツ障害を引き起こさないために、そしてスポーツ障害を悪化させないために、体の危険信号に気をつけながら、日々の体のケアを心がけましょう(表2)。
目標の大会で自分の力を最大限発揮するためには、大会に合わせたコンディション作りを進める必要があります。練習に加えて、休息、睡眠、栄養もおろそかにすることなく、すべてが重要であると考えてください。

スポーツ障害を引き起こさないための体のケア